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Oral consultation

​歯周病

むし歯や歯周病は患者さんと歯科医師が共同で治すものです。いったん治ったあとも、きちんとブラッシングすることと定期検診を受けることが大切。そのためには歯科医院ではどのような治療を行うのか理解を深めることから始めましょう。歯科医院は決して怖いところではないのです。

目次
むし歯ができにくい体質のようなので、歯磨きしなくて良いですか。
むし歯ができにくい体質のようなので、歯磨きしなくて良いですか。

お口の健康を保つには、むし歯にならないことだけではなく、歯ぐきの健康も大切です。歯は健康な歯ぐきにしっかりと支えられていなければ、働くことができません。20歳を過ぎると、むし歯で歯を失うよりも、歯周病で歯を失う割合がしだいに高くなります。むし歯になりやすさというのは、ずいぶん個人差があって、「全然むし歯にならないから歯みがきをしない」という人もいます。でも、歯みがきをしないと歯周病になりやすくなります。むし歯も歯周病も口の中のばい菌たちが原因だからです。

歯周病は、歯の周囲にある歯を支える組織(歯周組織といいます)の病気です。歯周組織には歯肉、歯根膜、歯槽骨、セメント質があります。歯周病は、これらの歯周組織が炎症で破壊されてしまう病気です。歯周病の中で一番主なものは、辺縁性歯周炎です。辺縁性歯周炎は、歯槽膿漏とも呼ばれることがあります。辺縁性歯周炎は加齢による歯周組織の変化に、細菌感染が加わったものと考えられています。

歯周病ってどのような病気ですか。
歯周病の症状にはどのようなものがありますか。
歯周病の症状にはどのようなものがありますか。

歯周病の多くは無症状なので、自分で気づいた時にはかなり進んでいることがあります。以下のような症状(歯周病に関係する症状)があったら、歯周病が疑われますので、歯科医院で診察を受けてください。

  • 歯みがきをすると歯ぐきから血が出る。

  • 歯がぐらぐらする。

  • 歯が長くなってきた気がする。

  • 歯並びが悪くなってきた。

  • 歯と歯のあいだにすき間ができた。

  • 歯ぐきが、ムズムズする。

  • 歯ぐきの色が黒ずんだ赤色あるいは暗紫色をしている。

  • 歯ぐきを押すと膿がでる。

  • 朝、口のなかがねばっこい。

  • 口臭があると言われたことがある。

  • 歯の表面が白っぽく汚れていたり、石のような硬いかたいものが歯についている。

  • 歯ぎしりをすると言われたことがある。

  • 歯をくいしばることがよくある。

お口の中のばい菌とお口の健康とは関係があるのですか。
お口の中のばい菌とお口の健康とは関係があるのですか。

歯はその表面を硬いエナメル質で守られています。歯ぐきは白血球などの免疫系が働いていて、ばい菌の侵入を防いでいます。お口の中には多くの種類のばい菌がたくさんいますが、これらの菌がいる状態が正常な状態で、その多くの菌の病原性は弱いのです。しかし、これら生体の防御機構とばい菌の力関係がくずれると、むし歯や歯周病になります。歯磨きをしないと、歯の表面にばい菌が付着し、やがてばい菌はねばねばした粘着性の物質を作って増殖します。これはプラーク(歯垢)と呼ばれるばい菌の塊で、プラークの約80%が細菌です。プラークは歯ブラシの届きにくいところにどんどん付着していきます。このプラークがむし歯や歯周病の原因なのです。

歯周病の原因は何ですか。

プラーク内には歯ぐきの炎症を起こす原因菌がいます。歯ぐきの炎症を起こす菌は、歯と歯ぐきとの間の溝に入って、最初に歯ぐきの炎症(歯肉炎といいます)を起こします。歯肉炎が進行すると歯周炎になります。やがて歯を支える骨までだめになると、歯はぐらぐらになって抜けてしまいます。歯肉炎や歯周炎を歯周病といいます。また、歯についたばい菌は、歯の表面にこびりついて、そこに唾液中のカルシウム塩が沈着して石のよう固くになります。これを歯石といいます。歯石は歯周病の原因の一つです。やっかいなことに、一度ついてしまった歯石は歯ブラシではとることができません。

歯周病の原因は何ですか。
むし歯や歯周病で歯を失わないためにはどうすれば良いですか。
むし歯や歯周病で歯を失わないためにはどうすれば良いですか。
  1. まずはセルフケアが大切。ブラッシングが基本です。毎日、きちんと歯みがきをしてプラークを取り除きましょう(プラークコントロールといいます)。薬局で市販されている「歯垢染め出し液」でプラークを染めてみて、どれだけ磨けているか調べてみることも必要です。歯磨剤にはハッカなどが含まれているので、清涼感にまどわされて磨いたつもりになりがちです。また研磨剤も含まれているので、多くつけすぎると歯がすり減ってしまいます。歯磨剤は「マッチ棒の頭」くらいの量で十分です。歯と歯の間は歯間ブラシや糸ようじ(デンタルフロス)を使って清掃してください。

  2. プロフェッショナルケアも受けましょう。定期的に歯科医院で定期健診を受け、その際には、歯石を除去(スケーリングといいます)してもらいましょう。

  3. 早期発見、早期治療。むし歯が見つかったら、初期の段階で治療を受けましょう。

 

この3つが大切なのです。半年に一度の定期健診とスケーリングが勧められますが、少なくとも1年に1回は定期健診を受けてください。例えば自分の誕生日など決まった日にしておくと忘れることがありません。

きちんとプラークコントロールするにはどうすれば良いですか。
きちんとプラークコントロールするにはどうすれば良いですか。

歯科医院でブラッシング指導を受けましょう。「毎日歯を磨いているから大丈夫」なんて自分で判断することはちょっと危険です。「歯を磨いている」ことと「歯が磨けている」ことは違うのです。むし歯の多い人、歯石のたまりやすい人、歯並びの悪い人、ブリッジを装着している人、入れ歯を入れている人など、お口の中の状態はまさに十人十色です。歯科医院では1人1人にあった歯みがきの方法を指導します。それに、歯石は歯みがきで除去することはできませんが、歯をみがくことによって歯石の沈着を減らすことはできます。「今さら歯みがきの方法なんて教わらなくても...」なんて思わずに、もう一度歯磨きの方法について見直しをしてください。

お口の健康を保つためには、どういう点に注意すれば良いですか。

お口の健康を保つためには、自分のお口の中に関心を持つことが大切です。毎日、お肌や髪の手入れをするように、鏡でお口の中をのぞいてみてください。歯の裏側は見にくいので、歯科用のミラーを使って、歯の裏までよく見てください。歯と歯が接する面もよくチェックしてください。どうですか。歯はよく見ると、1本1本違った形をしていますね。前歯の裏や奥歯の噛む面には複雑な溝もあります。①歯の溝、②歯と歯の間、③歯と歯ぐきと間の境、こうした場所にはばい菌がたまりやく、むし歯ができやすい場所です。歯磨きをする時もこのような場所を気をつけてください。
それでは、むし歯と歯周病のチェックポイントに注意して、お口の中を鏡で見てください。

お口の健康を保つためには、どういう点に注意すれば良いですか。
むし歯と歯周病のチェックポイント
  • 歯が茶色や黒色に着色していませんか。

  • 歯に穴があいていませんか。

  • 歯に詰めた金属と歯の間にすきまはないですか。

  • 歯の裏側はきれいですか。

  • デンタルフロスは引っかからずスムーズに通りますか。

  • 歯と歯の間に歯石がついていませんか。

  • 歯ぐきはきれいなピンク色ですか。

  • 歯ぐきは歯にそって赤くなっていたり、腫れぼったくなっていませんか。

むし歯と歯周病のチェックポイント
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